昨年Netflixで配信され大ヒットした「ブリジャートン家」全8話を一気観したのでその感想。多くの国でヒットしたらしいけど、何故か日本だけTOP10にも入らなかった模様。参照
「ブリジャートン家」とは
2020年12月に配信されたNetflixドラマ作品。
原作はアメリカ人作家のジュリアン・クイン。
19世紀初頭のロンドンを舞台に、名門貴族ブリジャートン家8兄弟の恋愛模様を描く作品で原作は全8巻。
各巻でそれぞれが主人公となるようで、現在配信されているシーズン1は長女ダフネの物語。
現在シーズン2が撮影中で、シーズン4までは制作決定済。
あらすじ
ブリジャートン家の第4子長女ダフネは、今季の結婚市場における期待の星としてデビューするも、中々うまくいかない。
一方、父親の死をきっかけにロンドンに戻ってきたヘイスティングス公爵。結婚するつもりはないが、貴族の母親共が何とか娘とくっつけようと声を掛けてくる。
パーティーで知り合った2人はそれぞれの目的のために密約を交わす。ダフネは公爵と近づくことで自身の株を上げ、他の男性の目を惹くため。公爵は既に相手がいると母親たちに思わせるため。2人は互いの目的のため恋に落ちたふりをするが次第に…
登場キャラクター
ブリジャートン子爵家
ダフネ
主人公、ブリジャートン家第四子長女。
王妃に「完璧」と評されるほど、振る舞いと容姿に優れた美女。一方で鋭い拳と結婚のためならば策略も講じる胆力を併せ持つ。
性知識は皆無。
アンソニー
ブリジャートン家長男、ブリジャートン子爵。
亡き父に代わり家長としてダフネの結婚相手の見定めるが、厳しすぎるガードで誰もダフネに寄り付かなくなってしまう。秘密裏に歌手シエナと身分差の恋に興じている。
ベネディクト
ブリジャートン家次男。
絵画に興味があり、家督を継ぐ必要もないことから芸術の道に憧れを抱く。
コリン
ブリジャートン家三男。
マリーナに好意を抱く。
エロイーズ
ブリジャートン家次女。
貴族的な将来に悲観しており、姉の結婚活動にも批判的。女性でありながら独立した生計を持つホイッスルダウンに憧れを抱き、その正体を探る。
フランチェスカ、グレゴリー、ヒヤシンス
ブリジャートン家三女、四男、四女。
バイオレット
8兄弟の母、ブリジャートン子爵未亡人。
ダフネの結婚活動を精力的にサポートする。計略に秀でる。
フェザリントン男爵家
フェザリントン夫人
三姉妹を同時に社交界デビューさせる。
ペネロペ
フェザリントン家三女。
エロイーズの友人であり、コリンに好意を抱いている。家で孤立したマリーナの良き相談相手となる。肥満。
マリーナ・トンプソン
フェザリントン家の親類であり、今季の社交界デビューのためフェザリントン家で世話になっている。デビュー時に多くの男性の注目を浴び、三姉妹はさっぱりだったためフェザリントン婦人に冷たく接せられるようになる。
その他
ヘイスティングス公爵
父親の死を機にロンドンに戻ってきた放蕩貴族。父親との確執から、自身の代でヘイスティングス家を終わらせると誓っている。
セックスは外出し派。
レディ・ダンベリー
公爵の母の友人で実質的な育ての親。
公爵にパーティーへ出るよう諭す。
シャーロット王妃
英国王ジョージの妻。
社交シーズンの行く末を楽しみの1つにしている。自身の評価に絶対の自信があり、目を掛けた者が失敗することは許されない。
レディ・ホイッスルダウン
社交界のゴシップニュース”新聞”を執筆する謎の記者。レディと名乗っているが女性かどうかも定かではない。本作の狂言回しにしてロンドン社交界の文春砲。
“Whistledown”で検索するとネタバレを食らうので注意。
作中における貴族社会の交際ルール
メインキャラはブリジャートン家を始め、ほとんどが貴族。
彼らは社交界デビューを経て、各種パーティーを通じ他家の令嬢令息と交流を深めていく。
交際ルールは作品を見る限り以下のようなもの、いわゆる貴族社会のイメージ通り。
・社交シーズン中に結婚相手を見つける
・ダンスの申込みや貢物を持っての訪問で交流を深める
・婚姻含め各種アクションは男性から行う（女性は基本待ち）
・貴族として良識ある行動や振る舞いが求められる（婚前交渉などNG）
基本的にこの社交シーズン以外、両者が知り合うことはないためそれぞれが家のため、自身のため真剣にこれに取り組んでいる。
また、人気のある女性にはより多くの男性が集まってくる傾向にある。
ダフネは公爵と近づくことで、地位も財産も持つあのヘイスティングス公爵が気に入った女性という一種のネームバリューを手に入れた。
逆に女性側からはアクションが取れないため、フェザリントン家の三姉妹は大分苦労
爵位
貴族社会が舞台であるため、ほとんどの登場人物は爵位を有する。
英国の階級順に紹介すると以下のようになる。
- 王族
王室血縁者。爵位ではないが文字通りの最高階級。作中だと国王、王妃、フリードリヒ王子が該当する。 - 公爵 Duke
王族に次ぐ上位爵位。厳密には王族公爵と臣民公爵に分類され、前者のほうが序列は上。日本語の公爵はDukeやPrinceの訳として使われるが、原語ではそれぞれ意味合いが異なる。作中ではサイモンが該当する。 - 侯爵 Marqui
- 伯爵 Earl
ドラキュラ伯爵で有名な伯爵。Countも伯爵と訳されるが、こちらはドイツやフランスなどの大陸伯爵を指し、英国伯爵はEarlが使用される。 - 子爵 Viscount
直訳で副伯爵。作中だとブリジャートン家長男アンソニーが該当する。 - 男爵 Baron
作中だとフェザリントン男爵が該当する。
その他、男爵の下に準男爵、騎士と
このようにしてみると公爵は貴族社会において圧倒的上位に位置しており、子女や母親たちが騒いでいたのも納得である。
現実とは異なる点
観始めるとすぐに気づくだろうが、劇中には黒人貴族が幾人か登場する。
ヘイスティングス公爵、レディ・ダンベリー、シャーロット王妃などがそれに当たる。
昨今の人種差別を踏まえたキャスティングにもなっているのだろうが、これが違和感なくごく自然に描かれている。
なお、シャーロット王妃は実在の人物で実際に黒人の血が流れていたとする説もあるらしい。参考
露出描写
恋愛ドラマなのでセックスシーンはちょくちょく、何なら1話から登場します。
終盤は乳首も晒す。
一応R15指定です。
